ディープダイブ

総督府を解体し、取り戻された一本の軸

歴史の断面都市開発景観

かつて王宮の正面を塞ぐように建っていた旧朝鮮総督府庁舎。その巨大な石造りの建物を解体し、山、王宮、門、大通りがまっすぐにつながる本来の景色を取り戻した軌跡。

トランスクリプト

景福宮の建物の屋根を見上げると、棟の先や軒先に、小さな陶器の動物がずらりと並んでいるのが見えます。色は灰色がかった青みの釉薬で統一されていて、遠目には装飾の一部に見えるかもしれませんが、あれは「雑像(チャプサン)」と呼ばれる魔除けの像です。

韓国の伝統建築では、屋根の勾配が変わる部分——つまり棟の両端から、軒先へと斜めに降りていく「降り棟」——の先端に、こうした像が一列に並べられます。種類と数は、建物の格式によって厳密に決まっていました。

先頭に立つのは「仙人(ソンイン)」——岩に乗った童子の姿です。その後ろに続くのは、龍、鳳凰、獅子、天馬、海馬、さんごうぼう(貘に似た獣)、など、空想上の生き物が続きます。一般の民家なら像は置けません。城門でも一種類か二種類。勤政殿のような王宮の正殿だけが、全種類を揃えた長い行列を持てた。

この「格式に応じた数」という考え方が面白いのは、魔除けを「持てる量」が序列を表す、という発想にあります。守護の力は、誰でも同じだけ持てるわけじゃない。建物の格が上がれば、それを庇護する像の数も増える。

もうひとつ、像の素材にも意図があります。陶器で焼かれた理由のひとつは、「火除け」です。木造建築にとって、火は最大の敵です。チャプサンは「灼熱に耐える素材」であることも含めて、屋根の上に置かれた守り手でした。朝鮮王朝は実際、1592年の壬辰倭乱で景福宮のほぼすべてを失っています。その後の復元で、屋根の上の像も丁寧に再現されました。

次に建物を見るとき、屋根の先の小さな行列に目を凝らしてみてください。先頭の童子が、何かから逃げているように、両手を前に突き出しているのがわかります。あの姿勢が、列全体の「方向」を示している——建物の外へ向けて、悪いものを追い払っている。装飾に見えるものが、実は屋根の上で今も働いている、というわけです。

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