ディープダイブ

一枚ずつ剥がれる時間

地形の文法時間のデザイン風景を読む
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玉ねぎの皮のように岩が板状に剥がれる独特の風景は、凍結と融解が繰り返される山の時間が作り出す現在進行形の地形だとわかる。

トランスクリプト

北漢山の仁寿峰(인수봉)を見上げると、一枚ずつめくれるような板状の岩が目に入るんですよね。縁がうっすら持ち上がって、まるで玉ねぎの皮を剥くみたいに層が重なって見える。登山道のそばには小さな平たい破片がいくつも転がっていて、本のページが散らばっているような光景なんです。

これ、見た目の通り「剥がれている」んです。仕組みはシンプルで、花崗岩の塊には表面とほぼ平行に割れやすい面、いわゆるシートジョイントができるんです。で、そこに水が入り込んで凍ると氷が膨らんで少しずつその面を広げる。春夏秋冬の中で繰り返される凍結と融解が、薄い板を一枚ずつ外していくわけなんです、実は。

だから仁寿峰の顔が丸くて平板に見える。直線的にばらばらに砕けるのではなく、表面に沿った曲面が残るんです。光を受けると縞が光って、遠くから見ると「一枚板が並んでる」ように見えるんですが、近づくと縁が欠けていたり、薄い板がめくれているのが分かりますよね。

面白いのは、この「剥がれ方」が山の使われ方にも影響していることです。インスボンの壁にはクライマーが白いチョークで線をつけた跡が残っていたり、ボルトが縦に並んでいたりします。そういう線はだいたいシートジョイントや割れ目に沿っているんですよ。つまり、岩がどのように割れるかが、登り方を決めているんです、やっぱり。

また、地形の「時間感覚」も読めます。道端の平たい破片は最近剥がれたものだし、表面のなめらかさや縁の丸みは長年の風化の積み重ねを教えてくれる。目に見える断面が、過去の気候や現在の凍結融解の頻度を物語っているって感じなんです。

似た表情は서울近郊の他の花崗岩の峰でも見られます。例えば도봉산(トボンサン)も岩塔が連なるけれど、よく見ると谷側に沿って平板が重なっている箇所があって、そこでも同じ作用が進んでいるのが分かります。登山道の途中で見上げると、板が重なってできた小さな「棚」が並んでいるのが分かるんですよね。

ちなみに、日本の花崗岩でも剥離はありますが、ソウル周辺の露出した白っぽい花崗岩は四季の凍結融解で板状に剥がれる様子がとても見えやすいんです。景色の読み方がちょっと違って見えるでしょう。

重要なのは、あの曲面の平板は偶然じゃないということです。シートジョイントという割れ方と、季節ごとの水の出入りが組み合わさって、少しずつ岩をめくっていく。そうしてできる孤立した岩塊、いわゆるトーのような形も、同じ原理で説明できるんです。

仁寿峰を上から見下ろすと、時間が一枚ずつ剥がれていくのが見えるんですよ。そういう景色は、ただの「岩」ではなくて、現在も動いている地形だと教えてくれますね。シートジョイントと凍結融解、その組み合わせで花崗岩が板状に剥がれるんだということが、目の前の風景で読めるんです。だから、あの平たい剥がれ方を見ると、山の成り立ちをいくつか直感的に想像できるって感じ。

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