歩いていると、色褪せた赤レンガの倉庫や錆びた鉄の門が目につくはずです。ここ聖水洞は、かつて手作りの靴工房や印刷所がひしめき合う工業地帯でした。
今はその無骨な建物が、ソウルで一番トレンドを生む場所に変わっています。昔の精米所や金属工場は、梁や壁をそのまま残した広大なカフェになって、油と鉄の匂いの代わりに淹れたてのコーヒーが漂っている。
通りを歩けば、古い町工場のすぐ隣に、パリの温室のようなディオールのガラス張りの店舗が突然現れます。最新ブランドのポップアップストアに並ぶ若者たちの横を、今も現役の靴職人が通り過ぎていく。
そんな少しちぐはぐな裏路地を抜けると、すぐそこには、鹿がのんびりと過ごすソウルの森の緑が待っています。
